こんにちは、てつです。
私は就職氷河期時代にフリーターから公務員試験に合格。13年間都内某区役所で勤務し、最速で管理職選考に合格しました。
このブログでは、元公務員の私が、公務員時代の実体験をベースに、これから公務員試験に挑戦しようとする方・現役の公務員の方に向けて役立つ情報を発信しています。
今回の記事のテーマは、「公務員の冬休み(年末年始休み)」
公務員でも、働く者として長期休暇は大切で楽しみでもありますよね。
- 公務員には冬休みがあるのかな⋯
- 公務員のお正月休みはいつからいつまで?
- 公務員の年末年始の過ごし方は?
- 公務員でも年末年始に出勤することはある?
これから公務員を目指す方や若手の公務員の方は気になりますよね。
公務員は一般企業とは働き方も独特なものがあり、休暇制度も同様です。
この記事では、13年間都内区役所での勤務経験のある元公務員の私が、経験をもとに公務員の冬休み事情を徹底解説します。
休暇制度をしっかりと理解して、有意義な公務員ライフを送りましょう。
休みはいつからいつまで?|公務員の年末年始休暇
公務員の勤務日程は基本的に「カレンダー通り」という認識の方は多いと思います。
公務員に「お盆休み」の概念がないのが典型例ですね。
では、年末やお正月の休みがどうなのでしょう?
大丈夫です!
公務員にも年末年始休みはしっかりあります。
ここでは、まず、公務員の年末年始休みの基本的な情報をご紹介します。
一般的な公務員の年末年始休暇
公務員の年末年始休暇は、通常12月29日から1月3日までの6日間が基本です。
これは、行政機関の休日に関する法律第1条第3項により、以下のとおり定められているからです。
行政機関の休日に関する法律
(行政機関の休日)
第1条次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。
1 日曜日及び土曜日
2 国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
3 12月29日から翌年の1月3日までの日(前号に掲げる日を除く。)
この期間は、一部の職員を除き、役所の全職員が一斉に休暇に入ります。
地方自治体による休暇期間の違い
行政機関の休日に関する法律は国の機関に適用される規定ですが、地方自治体にも準用されています。
ただし、地方自治体によっては休暇期間に若干の違いがあります。
例えば、成人式の準備がある自治体では、1月4日も休暇に含める場合があるんです。
年末年始の帰省で出席しやすいよう、成人の日ではなく、お正月明けの1月4日に成人式を行う自治体ではよくあることのようです。
一部の職員が準備作業で駆り出されるため、1月4日に開庁してしまうと、通常業務が回らなくなる恐れがあるので、職員全員を休暇扱いにしてしまうということですね。
1月4日に準備作業で勤務した職員は後日振替を取得するパターンです。
地域によっていろいろあるようなので、確認が必要ですね。
ちなみに、私が勤務していた特別区では、12月29日から1月3日まででした。
今年は何連休?|2024年以降の公務員の年末年始休暇期間
公務員の年末年始休暇は、6連休が基本です。
ただ、前後が土日とつながると7連休以上になります。
12月29日から1月3日の間に土日がすっぽり入ってしまうと、損した気分になりますよね⋯
これはカレンダー次第です。
というわけで、2024年以降10年間のカレンダーを調査しました。
さて、7連休以上の年が何回来るのでしょうか?
以下の結果になりました。
年末年始休暇期間 | 連休日数 |
---|---|
2024年12月28日(土)~1月5日(日) | 9日 |
2025年12月29日(月)~1月4日(土) | 7日 |
2026年12月29日(火)~1月3日(日) | 6日 |
2027年12月29日(水)~1月3日(月) | 6日 |
2028年12月29日(金)~1月4日(木) | 7日 |
2029年12月29日(土)~1月6日(日) | 9日 |
2030年12月29日(日)~1月5日(日) | 8日 |
2031年12月29日(月)~1月4日(日) | 7日 |
2032年12月29日(水)~1月3日(月) | 6日 |
2033年12月29日(木)~1月4日(水) | 7日 |
なんと意外にも、7連休以上の年が10年間に7回ありますね!
9連休が2回、8連休は1回です。
今後10年間のモチベーションは上がりましたか?
ただ、このカレンダーは変わる可能性もあるので、あくまで参考程度にしておいてください⋯
夏季休暇と比較|公務員の年末年始休みの特徴と注意点
年末年始休みは夏季休暇と並んで、公務員にとって数少ない貴重な長期休暇です。
一方で、年末年始休みは夏季休暇と少し異なる部分もあります。
公務員の年末年始休みと夏季休暇の違いを以下の表にまとめてみました。
公務員の夏季休暇と年末年始休暇の比較
特徴 | 夏季休暇 | 年末年始休暇 |
---|---|---|
法的根拠 | 各種法律・条例・規則 | 行政機関の休日に関する法律 |
取得日数 | 国家公務員:3日間 地方公務員:5日間 | 原則6日間 ※自治体によって異なる |
取得時期 | 主に7月から9月の間 | 12月29日から1月3日まで |
目的 | 夏季のリフレッシュや休息 | 年末年始(正月)における家族・親戚との行事・休息 |
取得方法 | 職員が申請 | 申請不要 |
備考・注意点 | ・半休、時間休も可能 ・消化できない可能性あり | ・取得時期は選べない ・土日もカウントする ・一部職員は出勤の場合あり |
では、両者を比較しながら、年末年始休暇の特徴と注意点を詳しく解説します。
休暇期間の違い
年末年始休暇と夏季休暇では、期間に大きな違いがあります。
- 年末年始休暇:通常12月29日から1月3日までの6日間が基本
- 夏季休暇:多くの場合7月から9月の間で3日程度
年末年始休暇は全職員が一斉に取得するのに対し、夏季休暇は各自がばらばらに取得します。
年末年始は固定期間であるため計画を立てやすい一方、夏季休暇は柔軟性が高いという特徴があります。
年末年始休暇は期間が長いため、一連の事務処理にブランクが発生するほか、事務処理期間が長くなることに注意が必要です。
決定までの期間が長くなり、住民への通知が遅れる恐れがあります。
単純に事務処理を忘れてしまうこともあるので、注意したいですね。
業務への影響と対応
年末年始と夏季では、業務への影響が大きく異なります。
・年末年始:多くの部署で業務がほぼ停止
・夏季:通常業務を継続しながら休暇取得
年末年始は、緊急対応以外はほとんどの業務が停止します。
一方、夏季は通常業務を継続しながらの休暇取得となるため、引き継ぎや業務調整がより重要になります。
休暇の取りやすさ
休暇の取りやすさは、夏季休暇よりも年末年始の方が圧倒的に取りやすいです。
当然と言えば当然ですが、年末年始休暇は、強制的に全員が取得します。
一方、夏季休暇は個人の予定に加えて、他職員への配慮もあり、取得しにくい雰囲気がある部署もあります。
夏季休暇は取得希望時期が集中する場合もありますが、年末年始は決まっているので、気持ちはラクですね。
公務員が年末年始の休み前に確認しておくこと
年末年始休暇は公務員にとって数少ない長期休暇。
できれば仕事のことを忘れて、休みを満喫したいですよね。
だからこそ、事前の準備が欠かせません。
私自身の公務員経験から、休暇前に確認すべき重要なポイントをご紹介します。
チェックリストはこちら
チェック項目 | 詳細説明 |
---|---|
年末年始のスケジュール確認 | 開庁日・閉庁日の再確認する。特に、特例的な開庁日の有無は要確認。当番制の業務がある場合は自分の当番日を確認。 |
重要案件の確認 | 重要案件の進捗状況を確認し、未完了の業務については優先順位をつける。 |
書類やデータの整理・保管 | デスク周りや業務スペースを整理整頓する。紛失リスクを防ぐため、書類やデータを整理、適切に保管する。 |
関係者への休暇連絡と調整 | 外部関係者(民間事業者等)への休暇期間の連絡をする。進行中案件に関する調整も必要に応じて行う。 |
個人の休暇計画の最終確認 | 年末年始の休暇中に行う予定や活動(旅行、家族との時間など)を計画し、必要な手配をする。 |
緊急連絡網の更新と確認 | 部署内の緊急連絡網を確認し、最新情報に更新しておく。緊急時の対応手順についても確認。 |
問合せ対応フローの確立 | 緊急時の対応フロー、Q&A集などを作成。緊急時の判断基準も確認しておく。 |
緊急時対応マニュアルの確認と更新 | 災害や重大事故発生時の対応手順の確認とマニュアルの更新。特に、初動対応が重要。 |
1月の業務スケジュール確認 | 新年恒例の儀式、行事など、新年特有のイベントを再確認、リストアップしておく。 |
休暇明けタスクリストの作成 | 休暇明けすぐに取り掛かるべき案件などをリストアップ。締切も要確認。 |
新年の目標設定 | 可能な限り明確な目標を設定する。 |
休暇前にやっておくこと
年末年始の業務スケジュール確認
年末年始の業務スケジュール確認から始めましょう。
部署の閉庁日と開庁日、当番制がある場合は自分の担当日、そして年始の業務開始日と時間を把握しておくことが重要です。
自治体や部署によっては、年末年始の特別開庁を実施する場合もあります。
特例的なスケジュールを中心に確認しましょう。
年末年始の開庁日・時間帯については、住民からの問合せも多いですよね。聞かれたときに、すぐに正確に答えられるようにしておきましょう。
これで休暇中の心構えができ、年始の業務にスムーズに戻ることができます。
重要案件の整理と引き継ぎ
進行中の案件の整理と引き継ぎも重要です。
可能なら案件リストを作成し、各案件の状況を簡潔に記載します。
重要な連絡先や参照すべき資料の場所も明記し、これらの引き継ぎ内容を関係者と共有して確認を取りましょう。
適切な引き継ぎは、休暇中のトラブルを未然に防ぐ効果があります。
閉庁期間中も稼働する住民サービスに関するシステムに障害が発生した場合の対応は要確認です。
書類やデータの整理・保管
書類やデータの整理・保管も忘れずに行いましょう。
デスク周りを整理整頓し、重要書類は施錠できる場所など適切に保管します。
また、データのバックアップと整理も行っておくと安心です。
個人情報を含む書類の保管には特に気をつけましょう。整理しないと紛失のリスクがあるほか、そもそもどこに置いたか忘れてしまう場合もあります。
年始の業務再開時にスムーズに仕事に取り掛かれるように、必ず行いましょう。
関係者への連絡と調整
関係者への連絡と調整も欠かせません。
外部関係者には休暇期間を通知し、進行中の案件に関する必要な連絡や調整を行います。
年始の業務再開に関する確認も忘れずに。
これにより、関係者とのミスコミュニケーションを防ぐことができます。
役所と民間企業の休暇期間が異なることはよくあります。民間事業者との関わりがある職員の方は必ず確認してください。
個人の休暇計画の最終確認
最後に、個人の休暇計画の最終確認です。
家族や友人との予定を再確認し、必要な予約や手配の最終チェックを行います。
緊急時の連絡先リストも更新しておきましょう。
これで充実した休暇を過ごすための準備が整いますね。
仕事の備えばかり考えて、1番大事な家族や友人との約束・予定を忘れないようにしないといけませんね。
休暇中の緊急対応・問合せへの事前の備え
緊急連絡網の更新と確認
緊急連絡網の更新と確認は長期休暇前に必ず行います。
部署の緊急連絡網を最新情報に更新し、自身の休暇中の連絡先を上司や同僚に伝えておきます。
緊急時の対応手順も確認しておくことが大切です。
不測の事態にも適切に対応できる体制が整えておきましょう。
休暇中の問合せ対応フローの確立
休暇中の問合せ対応フローの確立も重要です。
よくある質問とその回答をまとめたQ&A集を作成しておくのが理想です。
緊急度の判断基準を明確にし、関係者と共有しておくことも大切です。
これにより、休暇中でも適切な対応が可能になります。
私がシステム担当していたときは、休暇前に、システム障害対応について、IT職員とシステム事業者と入念にチェックしていました。
緊急時対応マニュアルの確認と更新
緊急時対応マニュアルの確認と更新も行います。
災害時や重大事故発生時の対応手順を確認し、必要に応じてマニュアルを更新します。
関係者全員がマニュアルの内容を理解しているか確認することも忘れずに。
これにより、緊急時に冷静かつ適切な対応ができます。
危機管理部署はもちろん、人事部門、システム部門、土木部門、教育委員会などの部署も必須です。
年始の業務に向けた準備
1月の業務スケジュールの確認
12月のうちに年明けの業務スケジュールの確認をしておきましょう。
年始の重要な会議や締め切り、新年の挨拶回りなどの年始特有の業務を洗い出し、優先順位の高いタスクをリストアップしておきます。
年始は、どの部署も職員もなにかとバタバタしています。
落ち着いて業務に取り掛かれるように準備しておきたいですね。
「仕事始め式」がある職場もあるでしょう。年に1回しかないので忘れがちですよね。開始時刻や会場も確認しておきましょう。
休暇明けのタスクリストの作成
休暇明けのタスクリストを作成することも有効です。
優先度の高い業務から順にリスト化し、締め切りや重要度を明記します。
必要に応じて関係者と共有しておくと良いでしょう。
締め切りが年明けすぐに設定されている仕事は、できるだけ休暇前に処理しておきたいですね。
自分なりのリストを作成しておけば、休暇明けの業務の優先順位が明確になり、効率的に仕事を進められます。
新年の目標設定
年末年始は1年を振り返り、新たな目標を考える絶好の機会です。
新年の目標を考えてみましょう!
公務員は日々の業務に追われ、目標設定に時間を割くことが難しいのが現状。
民間企業と違って数値目標を立てにくいということもあり、目標が曖昧になりがちです。
可能な範囲で具体的な目標を考えてみましょう。
また、「資格取得」など個人的な目標を立てるのもモチベーション向上につながります。
上司や同僚と新年の仕事についてざっくばらんに話してみるのもいいですね。
公務員が年末年始休暇(お正月休み)を有意義に過ごすためのコツ
公務員のみなさんも年末年始は仕事のことを忘れて、思い思いの時間をお過ごしになるでしょう。
そこで、年末年始を有意義に過ごす方法やコツをご紹介します。
別に取り立ててこの記事で紹介することでもないかもしれませんが、参考にしていただければと思います。
1 旅行や帰省は早めの計画を立てよう
充実した休暇を過ごす鍵は、緻密な計画性。
こんなことを心がけましょう。
年末年始休暇は、夏季休暇と違って期間が決まっているので、早めに予定が立てやすいです。
早め早めで動きましょう。
2 デジタルデトックスを実践してみよう
最近この「デジタルデトックス」という言葉を聞く機会も増えてきましたね。
会話、メール、チャット、電話、文書、SNS⋯
公務員も普段はなにかしらの連絡ツールに常に取り囲まれていますよね。
せめて年末年始ぐらいは、そんな生活から解放されたいもの⋯
デジタルデトックスを心がけて、心身ともにリフレッシュしましょう!
3 自己研鑽に挑戦してみよう
年末年始は特に予定がない⋯
そんな方もいるでしょう。
だからといって、自宅でダラダラと過ごしていても⋯
自宅でダラダラ過ごすのも悪くはないんですけどね。その代わり、休暇最終日になんとも言えない虚無感に見舞われませんか?(笑)
そこで、思い切って自己研鑽に励むのも方法です。
年末年始は自分の心がけ次第で本当に充実しますし、成長のチャンスにもなります。
リフレッシュしつつ、充実した時間を過ごすことで、仕事により精を出すことができるでしょう。
承知いたしました。アウトラインに基づいて記事を作成いたします。
公務員の自覚を忘れずに|年末年始期間中に気をつけること
年末年始は仕事のことを忘れてリフレッシュしたい!
この気持ちは問題ありませんが、公務員であることを忘れてはいけません。
公務員は不祥事を起こすと大きなニュースになりかねず、年末年始に職場に迷惑をかけることになります。
場合によっては、自分の立場も危うくなります。
年末年始の休暇中であっても公務員としての自覚を持ち続けることが重要です。
年末年始に起こりがちな不祥事や問題行動を防ぐため、以下の点に特に注意を払いましょう。
飲酒に関する注意事項
飲酒に関しては細心の注意が必要です。
- 飲酒運転は絶対にしない。一滴でも飲んだら運転しない。
- 宴会や忘年会では適度な飲酒量を守り、羽目をはずさない。
- 二日酔いでの出勤は厳禁。年始の業務に支障をきたさないよう注意。
飲酒運転は一発懲戒免職の可能性があります。
車だけでなく自転車の運転も違反の対象なので注意しましょう。
飲酒による暴力沙汰も問題です。
酔った勢いで通行人に絡んだり、駅員さんに暴力を振るったりすることのないよう自制しましょう。
年末年始は飲酒の機会が増えますよね。
でも、「酒は飲んでも、飲まれるな!」ですよ。
交通事故とマナー
年末年始は交通事故が増加する時期です。
- 交通ルールを守り、乱暴な運転をしない。
- 渋滞時の追突に注意する。
- 子どもが事故に遭わないようしっかり見守る
公務員は、休暇中も社会の模範となる行動が求められます。
高速道路の大渋滞もイライラするのは分かりますが、冷静に落ち着いて運転し、追突に注意しましょう。
また、帰省先では、慣れない土地のため、子どもの事故も増えます。
お子さんの命を守るためにも、いつも以上に大切に見守ってあげましょう。
健康管理と生活リズム
年末年始は生活リズムが乱れ、体調を崩しがちです。
健康管理には十分気をつけましょう。
- 過度な飲食や夜更かしを避け、規則正しい生活を心がける。
- 適度な運動を取り入れ、心身のリフレッシュを図る。
- 年始の業務に向けて、休暇終盤から徐々に生活リズムを整える。
年末年始の休暇は、心身をリフレッシュする大切な機会です。
暴飲暴食は避けるなど、健康管理に気をつけ、休暇明けの業務に支障が出ないよう、適度に楽しみましょう。
QA|公務員の年末年始休暇に関する疑問
公務員の年末年始休みを有意義に過ごしましょう!
公務員の年末年始休暇は、心身のリフレッシュと新年度への準備を兼ねた貴重な期間です。
充実した休暇を過ごすためには、事前の業務引き継ぎや緊急時対応の準備が不可欠です。
休暇中は仕事のことは忘れて、家族や友人との時間を大切にしましょう。
同時に、公務員としての信頼を損なう行為には細心の注意が必要です。
公務員としての自覚を持ちつつ、心身ともにリフレッシュし、新年のよいスタートを切りましょう。