【お盆休みがない!?】公務員の夏季休暇事情とは?【職歴13年の元地方公務員が公務員の夏休み事情(日数・期間)を語ります】

公務員にお盆休みがないって本当!? 公務員の夏季休暇事情 基本情報と公務員の夏休み事情を紹介! 【元公務員・職歴13年】公務員の夏休みについて知られざる実態を語ります!

こんにちは、てつです。

私は就職氷河期時代にフリーターから公務員試験に合格。13年間都内某区役所で勤務し、最速で管理職選考に合格しました。

このブログでは、元公務員の私が、公務員時代の実体験をベースに、これから公務員試験に挑戦しようとする方・現役の公務員の方に向けて役立つ情報を発信しています。

今回の記事のテーマは、「公務員の夏季休暇(夏休み)事情」

  • 公務員って夏休みはあるの?
  • 公務員にお盆休みはないって聞いたけど本当?
  • 公務員の夏休みって何日あるの?

こんな疑問をお持ちの方もいると思います。

まず、はっきり言うと、公務員にも夏休みはあります。

厳密には、夏季休暇と呼ばれています。

公務員も一労働者なので当然の権利ですね。

ただ、役所ならではの特殊事情があることから、民間企業とは少し事情が異なります。

そこで、この記事では、公務員の夏休み(夏季休暇)の日数・期間などの基本情報から、気になる公務員の夏休み事情まで、元公務員の私が数々の夏休みの経験からお話ししたいと思います。

これから公務員を目指す方も、現役の公務員の方も、公務員の夏休みを有効活用して、有意義な公務員ライフを過ごしましょう!

目次

公務員にはお盆休みがないって本当?

公務員には、世間一般でいう「お盆休み」はありません。

このため、公務員は原則として、お盆期間中(8月13日~15日)も出勤する必要があります。

役所はは基本的にカレンダー通りで動いており、土日祝日以外は開庁しているためです。

お盆の時期も役所は通常通り開庁し、窓口業務も平常時と変わりません。

ただし、公務員にも有休とは別に「夏休み」はあります。

正式には夏季休暇と呼び、公務員は決まった期間中に夏休みを取ることで、心身をリフレッシュすることができます。

では、このあと、公務員の夏休み(夏季休暇)に関する決まりを解説していきます。

公務員の夏休み(夏季休暇)の日数・期間は?

公務員の夏休みは、有休とは別に、特別休暇の1つである「夏季休暇」として与えられます。

夏季休暇の日数・期間等は、国家公務員の場合は人事院規則、地方公務員の場合は各自治体の条例・規則で規定されています。

人事院規則を見てみましょう。

第22条第15項

職員が夏季における盆等の諸行事、心身の健康の維持及び増進又は家庭生活の充実のため勤務しないことが相当であると認められる場合 1の年の7月から9月までの期間(当該期間が業務の繁忙期であることその他の業務の事情により当該期間内にこの号の休暇の全部又は一部を使用することが困難であると認められる職員にあっては、1の年の6月から10月までの期間)内における、週休日、勤務時間法第13条の2第1項の規定により割り振られた勤務時間の全部について超勤代休時間が指定された勤務日等、休日及び代休日を除いて原則として連続する3日の範囲内の期間

人事院規則15-14(職員の勤務時間、休日及び休暇)

国家公務員の夏季休暇は、原則として、7月から9月の間に3日間取ることができます。

地方公務員の場合、多くの自治体では5日間取ることができ、期間は国家公務員に準じて7月から9月の自治体が多いですが、期間については自治体によって多少違いがあります。

国家公務員
(中央省庁など)
【日数】3日間
【期間】7月~9月
地方公務員
(都道府県庁、市役所など)
【日数】5日間
【期間】7月~9月、6月~10月、6月~9月など ※自治体により異なる

公務員の場合、お盆休みはないものの、期間中ならいつでも夏休みを取れます。

元公務員

私は、お盆の繁忙期を避けて、空いている時期に安く海外旅行に行けたのがよかったですね。

公務員の夏休み事情|元地方公務員が語る公務員の夏季休暇あれこれ

公務員の夏季休暇は、一般企業のお盆休みとは異なります。

特に、公務員の夏季休暇は取得時期が選べることが最大のメリットで、うまく活用すれば十分リフレッシュできる大切な機会です。

ただ、「選べる」という自由があることで、逆にいろいろと考えてしまうのも日本人…

  • 夏の旅行の予約はいつごろからできる?
  • 時期は先輩を優先したほうがいいのかな…
  • 同僚と時期がバッティングしたら譲ったほうがいいの?
  • 夏季休暇を連続で取って、連休にすることはできる?
  • 海外旅行には行けるのかな…

ここでは、そんな悩みも解消できる公務員の夏休み事情をお話しします。

元公務員

私は公務員時代、夏季休暇を使って10連休を作り、隔年で海外1人旅に行っていました。
そんな元公務員の私の経験をもとにお話しします。

公務員の夏季休暇はいつから申請できる?

細かい時期は自治体によって異なりますが、ゴールデンウィーク明けの5月から6月頃にかけてが申請時期です。

もちろん、7月以降でも申請はできますが、希望の時期に取れない可能性があります。

多くの自治体はシステムで申請する方法だと思いますが、入力時期は全庁的か部署ごとにある程度決まっていることが多いです。

みんながバラバラに入力してしまうと、バッティングしたり、先に予定が決まっている人が有利になってしまいますからね。

夏季休暇は基本的に自分の取りたい時期に取れますが、全員が同じ時期に取得してしまうと業務が回らなくなってしまうので、調整が必要な場合があります。

上司・先輩が優先というルールは今どきありませんが、どちらかといえば早い者勝ちの面がありますね。

申請時期になっても予定が決まらないままグズグズしていると、どんどん選択肢が狭まってしまいます。

申請時期になったらすぐに申請できるように、夏休みの予定は早めに考えておくことをおすすめします。

元公務員

私はゴールデンウィーク中に計画を立てておいて、申請時期になったらすぐに申請して日程を確保し、すぐに飛行機を予約していました。

公務員が夏休みを取るのに理由は必要?

公務員が夏休みを取るのに理由は必要ありません。

公務員の夏季休暇は、「盆期間中の行事」のほか「心身の回復」「健康の増進」なども目的としているからです。

ただし、取得時期が他の職員とかぶるなどで業務に支障が出てしまう場合、上司から理由を聞かれて調整をお願いされることがあります。

それでも、すでに予約を取っていたり、日程を動かせない場合は、その旨を説明すれば大丈夫です。

また、海外旅行の場合は、別途、事前に職場に報告する必要があります。

海外旅行の場合、不測の事態が発生したときに、職場が内容を把握していないと対処できないからです。

報告内容は、旅行期間・渡航先の国・滞在するホテル名など。

夏休みに海外旅行を予定している方は、手続き方法を上司や人事担当に確認し、早めに届出をしておきましょう。

元公務員

私は業務上絶対に夏季休暇が取れない時期を事前に確認しておいて、旅行の計画を考えました。
夏休みが希望の時期に取れなかったということはありませんでしたね。
とにかく、夏休みの予定は早めに決めておきましょう!

公務員は夏季休暇を連続で取れる?

夏季休暇は連続で取れます。

むしろ連続で取得するべきです。

特に何かに規定があるわけではありませんが、連続で取らないと夏休みの意味がありません。

なかには、5日間を期間中にバラバラに取っている職員もいましたが、私が見ている限り、多くの職員が連休を取得していました。

海外旅行ももちろんOK!

夏季休暇を連続で取得するのは、むしろ普通なので、心置きなく連続で取りましょう!

元公務員

私の自治体では、管理職も労働組合も、職員に対して、夏季休暇の連続取得を推奨していました。

公務員が夏休み前にしておくべき3つのこと

夏休みの予定が決まり、夏季休暇の申請を済ませたら、あとは夏休みが来るのを待つのみ…

ではありません。

夏休みは有休と違い、まとまった休みになるので、業務への影響がないとは言えません。

とはいえ、業務への影響を考慮しすぎると誰も休めなくなってしまいます。

業務への影響を最小限に抑え、自分も同僚も気持ちよく夏休みが迎えられるよう、事前の準備・配慮が重要です。

ここでは、お盆休みのない公務員が、夏休みの前までに仕事上でやっておくべきことを3つご紹介します。

動かせないスケジュールを確認しておく

夏季休暇の期間は会議や打合せなどのスケジュールを入れないのは誰でも分かることです。

でもなかには、毎週何かしらの定例的な会議や打合せが入っている方もいるでしょう。

自分がその場のキーパーソンなら、早めにメンバーに相談し、予定の調整をしましょう。

もしサブ的な役割で、自分だけのために会議の予定をずらしてもらうほどではない場合は、欠席の旨を伝えておくか、同僚に代理をお願いし、後日、伝言や議事録等で内容を確認しましょう。

こじんまりとした会議体なら、自ら夏休みの予定を話すと場の雰囲気が和んで、関係性がよくなることも。

お互いに気持ちよく夏休みを取れるよう、自分だけでは動かせないスケジュールを前もって把握し、関係者に相談しましょう。

夏休み前にできる仕事を片付けておく

仕事が溜まっていたり、懸案事項が残っていると、夏休み中でも仕事のことが気になってしまいます。

夏休み後のことも考えて、溜まっている仕事や締切のある仕事は、夏休み前に片付けておきましょう。

また、懸案事項も早めに解決しておくことをおすすめします。

完全に解決できなくても、上司に相談するなどして、解決への道筋がある程度決まっていれば、安心して夏休みに入れます。

それでも、どうしても夏休み前に片付かなかった重要な仕事は、夏休み明けに忘れずに取り掛かれるよう、自分なりのメモなどを作成しておきましょう。

夏季休暇中は誰でも代行できるようにしておく

1週間以上の夏休みともなると、自分あての来客や電話は必ずと言っていいほどあります。

代わりに出た職員が伝言を伝えるだけなら問題ないのですが、何かしらの対応が必要な場合もあります。

自分が夏休み中に対応が必要な案件が発生したときでも、誰でも対応できるように準備をしておくことが重要です。

その準備で1番重要なのは、書類の場所

担当が不在のときに、書類の場所が分からなくで、対応が不十分になってしまったことは公務員なら誰でもあるはず。

まして、夏休みは長いため、次の出勤日まで待ってもらうわけにもいきません。

自分の担当業務に関する書類やマニュアルは、自分の机の中にしまい込むのではなく、誰が見ても分かるような場所に保管し、その場所を共有しておきましょう。

公務員が夏休み中に考えること

いくら夏休みとはいえ、職場のことや自分の仕事がふと気になってしまう公務員もいるはず。

仕事のことは考えないようにしていても、どうしても考えてしまうというのはあると思います。

社会人である以上、夏休み中に、全く社会と断絶するということはできません。

でも、あまりに仕事のことを考えてしまったり、悩んでしまうと、せっかくの夏休みが憂鬱なものになってしまいます。

しっかりと休むために重要なのは、最低限の心得を抑えること。

それだけで十分です。

そこで、その心得を私の経験からお話ししたいと思います。

ゆっくり休む(仕事のことは考えない)

とにかく夏休み中は仕事のことは考えずに、リフレッシュや家族サービスに徹して、ゆっくり休みましょう。

そのためには先述したように、夏休み前に懸案事項を残さないことが最重要。

夏休み中に仕事のことで悩んでも何も解決しませんし、状況が変わることはありません。

仕事のことは、夏休み明けに考えても十分間に合いますし、何とかなります!

緊急対応ができる状態にはしておく

夏休みとはいえ、公務員は「全体の奉仕者」です。

大きな災害が起こったときなど、緊急対応が必要な場合が万が一にもあります。

緊急対応ができる状態にしておくことは忘れないようにしましょう。

といっても、しておくことは常に連絡が取れる状態にしておくことだけです。

基本、これ以上のことは求められていません。

緊急で参集命令が来る可能性はゼロではありませんが、めったにないことなので、音信不通にはならないようにしておくだけで十分です。

職場へのお土産は基本不要

夏休みの帰省先や旅行先で職場へのお土産をどうしようか悩む公務員も多いことでしょう。

ただ、基本、職場へのお土産は不要と考えていいと思います。

確かに、夏休み明けに、1人ずつにお土産を配る方もいることは事実です。

でも、あなたがそのお土産をありがたく受け取る以上の何があるのでしょうか?

お土産をもらったからといって、その人の仕事により協力的になるとか、便宜を図ってあげるとか、そこまでするでしょうか?

正直、私はそこまでお土産をもらうことに思い入れはありませんし、どちらかといえば、土産話を聞きたいですね。

土産話でコミュニケーションをとるほうが、よっぽど人間関係に寄与すると思いませんか?

聞きたくない自慢話は別として、お土産をもらって「ハイ終わり」より、聞いてて楽しいですしね。

土産話のきっかけとしてお土産を配るのはアリだとは思いますが、必須だとは思いません。

強い思い入れのあるお土産ならまだしも、消極的に選んだお土産を職場で配るより、職場のお土産のことなんか考えないで、楽しくお買いものしたほうがリフレッシュできて、そのパワーを職場に還元できると思いますよ!

QA|公務員の夏季休暇に関する疑問

公務員は海外旅行に行ける?

はい、行けます。
部署によって、長期休暇を取れないところもありますが、基本的に夏季休暇は連休を取ることが推奨されています。
ただし、夏季休暇に限らず、公務員が海外に行くには、事前に職場への渡航申請が必要です。
手続き方法は、人事担当に確認しましょう。

夏季休暇と有休は一緒に取れる?

取れます。
私は海外旅行に行くときは、9月のシルバーウィークに夏季休暇5日とその前後に有休をくっつけて、10連休ぐらいにしていました。
ただし、職場への事前の配慮は必要です。

夏季休暇が取れない場合はどうなる?

夏季休暇は法令で規定されており、取得がほぼ義務化されているため、取れないということはありえません。

よほどやむを得ない事情で取れない場合を除いては、基本取りましょう。

夏季休暇が取れない職員が発生した場合、管理職の管理監督責任が問われる可能性もあります。

夏休みを有効活用して、有意義な公務員ライフを!

以上、ここまで、公務員の夏休み事情について、元公務員の経験をもとにお話ししてきました。

たとえ公務員であっても、夏休みは、与えられた当然の権利であり、日々の業務を遂行するのに必要なものです。

最低限の配慮さえ忘れなければ、思い思いの夏休みを過ごすことができます。

夏休みを有効活用して、有意義な公務員ライフを過ごしましょう!

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