地方公務員は勝ち組すぎ?|「勝ち組」基準7項目を徹底検証!【職歴13年・管理職選考合格者の元公務員が真剣に解説します】

収入面は?待遇面は?残業は少ない?結婚できる? 地方公務員は勝ち組? 「勝ち組」基準7項目を徹底分析! 【職歴13年・管理職選考合格者】元公務員が地方公務員について真剣に語ります!

こんにちは、てつです。

私は就職氷河期時代にフリーターから公務員試験に合格。13年間都内某区役所で勤務し、最速で管理職選考に合格しました。

このブログでは、元公務員の私が、公務員時代の実体験をベースに、これから公務員試験に挑戦しようとする方・現役の公務員の方に向けて役立つ情報を発信しています。

今回の記事のテーマは、「地方公務員は勝ち組なのか?」

今どき自分が「勝ち組」に入っているからといって、マウントをとるような人は周りから嫌われても仕方がないかなと思います。

そもそも何を持って「勝ち組」なのか、人によっても違いますしね…

個人的には、自分の価値基準に照らして、自分のなかでこっそりと「勝ち組」だと思えれば、自己肯定感が高まり、より人生が豊かになると思います。

とはいえ、どうしても他人が気になって比べてしまうのが人間…

自分が社会のなかでどの位置にいるかを確認したくなるものです。

結論から言えば、地方公務員は「勝ち組」です。

では、なぜ「勝ち組」と言えるのか…

そこで、地方公務員が社会のなかで「勝ち組」の部類に入るのか、元公務員の私が徹底的に検証していきたいと思います。

この記事を読んで、あなたが地方公務員として心豊かな人生を送れますように…

目次

地方公務員は「勝ち組」なの?

この問いに対する答えは、一言で言えば「Yes」です。

昔から公務員は「安定している」「恵まれている」と言われているのと同じように、一般的には「勝ち組」の部類に入ると考えられます。

ただ、私は13年間区役所で働いてきて、「勝ち組」だと思うこともあれば、「勝ち組」と言われることに疑問を感じたりこともありました。

「勝ち組」という言葉自体、それぞれの価値観によって定義が異なりますよね。

また、時代とともにその基準も変化しているように思います。

では、地方公務員はどのような点で「勝ち組」と言えるのでしょうか。

また、すべての地方公務員が同じように「勝ち組」なのでしょうか。

このあとは、一般的に「勝ち組」の基準とされる7つの要素について、地方公務員の実態を詳しく見ていきたいと思います。

「勝ち組」基準7項目を徹底検証|地方公務員は勝ち組すぎる?

地方公務員は「勝ち組」なのか…

まずは、「勝ち組」と呼ばれるための基準を整理しましょう。

「勝ち組」に関して一律の定義・基準はありませんが、一般的には以下の要素が「勝ち組」の基準と考えられます。

  1. 高収入である
  2. 高待遇である
  3. 知名度や社会的信用がある
  4. 残業が少ない
  5. 結婚できる
  6. 子どもが持てる
  7. 自己実現ができる

上記7点について、地方公務員にあてはめて分析することで、「地方公務員が勝ち組なのか」「勝ち組としたらどの程度勝ち組なのか」が見えてくるでしょう。

では、早速、順番に見ていきましょう。

「勝ち組」基準① 高収入?

「勝ち組」と呼ばれる収入としては、年収850万円が基準と言われています。

これは、

  • 年収850万円が日本人の平均年収の約2倍にあたること
  • 年収850万円を超えると税制面で高額所得者に分類されること

が主な根拠です。

そして、気になる地方公務員(一般行政職)の平均年収は…

約638万円 ※出典:総務省「令和4年地方公務員給与の実態

です。

なので、地方公務員というだけでは、収入面では「勝ち組」とは言えませんね。

ちなみに、地方公務員が年収850万円を超えるには課長以上の管理職まで出世する必要があります。

よって、地方公務員は決して高収入とは言えず、収入面では「勝ち組」ではありません

「勝ち組」基準② 高待遇?

給与以外の待遇面については、文句のつけようがなく、地方公務員は「勝ち組」です。

「終身雇用」で定年まで公務員の身分は保証され、高収入とは言えないまでも安定的な収入が約束されています。

このほか、福利厚生も充実しています。

各種手当(扶養手当、住宅手当…)、休暇制度(有休、産休、育休…)、社会保険、厚生年金などは民間よりも手厚いです。

有給休暇の取得率は民間企業よりも高いという調査結果が出ており、有休が取りやすいのも魅力です。

地方公務員の有給休暇については、関連記事「公務員の有給休暇事情」をお読みください。

また、各娯楽施設等の割引制度など付加的な特典も受けられます。

近年は、付加的なサービスは縮小傾向にありますが、それでも民間企業と比べればメリットは大きく、待遇面では「勝ち組」と言えます。

「勝ち組」基準③ 知名度・社会的信用は高い?

地方公務員は職業としての知名度はもちろん、社会的信用が圧倒的に高いため、「勝ち組」と言えます。

やはり、地方公務員は「雇用・安定収入が保証されている」「公的サービスを提供する職業である」ことが社会的信用度の高さにつながっています。

社会的信用が高いことによって享受できるメリットをあげると、以下のとおりです。

  • クレジットカードの審査が通りやすい
  • 住宅ローンの審査が通りやすい
  • 住宅の賃貸契約がスムーズにできる
  • 各種契約で保証人が不要になる場合がある

とにかく、審査が必要な各種手続きでは最強と言っても過言ではないくらい、社会的信用は抜群です。

「勝ち組」基準④ 残業は少ない?

残念ながら、「公務員=定時で帰れる」という神話は徐々に崩れつつあり、民間との差は縮まってきています。

総務省の調査によると、令和4年度における地方公務員の月間残業時間の平均は12.5時間(出典:総務省「地方公務員にける働き方改革に係る状況」)。

月20日間勤務とすると、1日約37分の残業が発生しています。

また、月45時間以上残業している職員の割合は5.4%、過労死ラインと言われる月100時間の残業は0.4%となっています。

部署によっては、長時間の残業を強いられる実態があります。

一方、民間の残業時間の平均は13.9時間(出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和4年度分結果確報」)

で、地方公務員の方が月平均1.4時間少ない計算です。

ただ、これを1日に換算すると、その差はわずか4.2分の差しかありません。

このため、「地方公務員は残業が少ない」と言い切ることはできず、残業の少なさという観点では、「勝ち組」とまでは言えないでしょう。

「勝ち組」基準⑤ 結婚できる?

結婚できるかどうかを「勝ち組」の要件とするのは少し古い価値観なのかもしれません。

ただ、結婚願望を持つ未婚者が9割弱を占めているため、やはり結婚できるかどうかは依然として一定の基準になりうると考えられます。

結婚願望があるのに結婚できない人が多いということは社会問題になっていますが、果たして地方公務員はどうなのでしょうか?

地方公務員が結婚しやすいのかどうかを分析していきましょう。

厚生労働省が2010年に実施した「結婚と出産に関する全国調査」によると、結婚へのハードルとして最も挙げられている要因が「結婚資金」です。

これに関して考えてみると、地方公務員は高収入ではないものの、平均年収600万円以上で収入が安定しているため、比較的乗り越えやすいハードルと言えます。

職場結婚して、夫婦ともに公務員だとさらにそのハードルは低くなりますね。

また、女性が結婚相手に求める条件として、「経済力」「職業」を重視する傾向が強まっているのも注目です。

「経済力」は93.9%、「職業」は85.8%の女性が結婚相手の男性に求める条件として挙げています。

安定的な収入があり、社会的信用度の高い公務員は、まさに「勝ち組」と言えます。

「勝ち組」基準⑥ 子どもは持てる?

この観点では、地方公務員は完全に「勝ち組」と言えます。

「子どもを持てると勝ち組」という価値基準も結婚同様、時代遅れの価値基準かもしれません。

ただ、子どもを産みたいのに、社会的な要因であきらめざるを得ない女性が多くなっているのも事実…

子どもを持てるかどうかを職業選択の要件にしている人も多いはずです。

この点、地方公務員はまず、収入面はこれまで書いてきたとおり、問題ないでしょう。

そして、子どもを育てるうえで最も重視される育児休業の取得状況を見てみます。

総務省「令和4年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果」によると、

令和4年度の女性の育休取得率は100%、男性は31.8%と高水準です。

また、1年以上の育休を取得する女性の割合は67.4%と多くの女性職員が、長期の育休を取得していることが分かります。

気になる育休中の給与ですが、職場からの支給はありませんが、公務員の場合は共済組合から育休手当が支給されるため、これも安心材料です。

男性の育休期間の多くが3か月未満であることは課題ですが、国をあげて男性公務員の育休取得率向上に取り組んでいることから、今後さらに地方公務員の子育て環境は整っていくものと予想できます。

「勝ち組」基準⑦ 自己実現はできる?

職業選択で近年どんどん重要度が増しているポイントが「自己実現できるかどうか」でしょう。

この点については、かなり個々の価値基準によるため、一概に地方公務員が「勝ち組」かどうかを判断することはできません。

ただ、地方公務員には自己実現しうる素養は備わっていると思います。

例えば、以下のような点です。

  • 昇任するには競争試験が基本
  • 取り扱う予算の規模が大きい

まず、出世は競争試験が基本です。

今どき「コネ」で出世していくことはないので、日々の業務に真面目に取り組み、試験対策を真剣にやれば、誰でも出世できるチャンスはあります。

ちなみに、私はフリーターから公務員になりましたが、最速で管理職選考合格まで行きました。

しかも、渡り歩いてきた部署は窓口業務が多く、いわゆるエリート部署ではないのですが、試験対策だけは誰よりも頑張りました。

過去の経歴も経験した部署も関係ありません。

頑張れば頑張るほど出世できるので、自己実現の可能性は大いにあります。

また、役所は取り扱う予算規模が大きいため、数千万とか数億規模の事業を担当できる可能性も十分あります。

出世ではなく、より大きなプロジェクトに関わってみたいという方には、自己実現のチャンスがあります。

このほか、地方公務員は有給休暇が取りやすいため、「自分の時間」を取りやすく、仕事以外で自己実現を目指すこともできますよ。

まとめ|地方公務員は今後も「勝ち組」?

最後までお読みいただきありがとうございました。

改めて、この記事で分析してきた「勝ち組」基準の見解をまとめます。

「勝ち組」の基準評価
高収入?
高待遇
知名度・社会的信用度は高い?
残業は少ない?
結婚できる?
子供は持てる?
自己実現はできる?

このように、「勝ち組」の基準と言われる各項目で、完全に✕というものはなく、少なくとも4項目では「勝ち組」と明確に言えます。

結果として、地方公務員は「勝ち組」と言えます。

今後についても、地方公務員が「勝ち組」である状況は続くと思われます。

しかし、冒頭にもお話ししたように、私は「勝ち組」というのは誰かと比べるのではなく、自分の価値基準と比べるものだと思っています。

地方公務員としてあなたが「勝ち組」と思えるかどうかはあなた次第です。

近年、公務員の業務は複雑化しており、年々求められるスキルが高度化しています。

地方公務員という肩書に甘えることなく、日々自分を磨き、あなたがいつか本当の「勝ち組」になれることを願っています。

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